外来がん治療認定薬剤師の取得に向けて④ 面接試験について

★外来がん治療認定&専門薬剤師★

面接試験の内容

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ここまでで、①単位取得②症例作成③筆記試験 までを解説してきました。さあ、ここまでクリアできれば、あとは面接試験だけです!!しっかり準備をして、面接に備えましょう!!

面接試験の内容は、以下のような内容になります。(会場の雰囲気は写真みたいな感じです。)

・面接官:医師 1 名 薬剤師 1 名
・提出した10例の内、2例が提示され、その2例をもとに面接が行われる。
・① 1分間、まず提示された1例を確認する時間が与えられる。
・② 1分間、定時された1例のプレゼンテーション(概要の説明)を行う。
・③ 5分間程度 面接官2名からの質疑応答
 これを2回(2例)繰り返し、おおよそ15分程度で終了する。

上記のような流れで面接試験が行われます。プレゼンテーションはスムーズに行えるように事前に練習しておいた方が良いかもしれませんね。

実際に面接試験を受けてみて

実際の面接内容を2例とりあげてみます。

症例①

●患者背景・経過:直腸癌、人工肛門造設後、腹膜播種、多発肝転移あり、高齢のため、Bmab+TS-1療法が開始となった患者。PS:1、身長:147cm、体重:37kg、体表面積:1.24m2 、Ccr:80 mL/min
●介入を要する問題点:①2コース目Day1、ベバシズマブ(Bmab)投与10分ほどで患者より掻痒感の訴えあり、胸部に発赤、発疹が認められた。②3コース目Day1、患者から2コース目途中より、涙量が多くなり、拭うことが増えたと訴えがあった。
●介入内容・結果:①主治医よりBmabによるアレルギー反応疑いと診断されたため、主治医にBmabルートの一旦クランプ、d-クロルフェニラミン5mg、ファモチジン20mgの静注を提案、実施された。(ステロイドの静注の提案も併せて行ったが、経過観察しながらの見送りとなった。)その後、15分程度で胸部の発赤、発疹は軽快し、Bmabも問題なく投与完了となった。以降、Bmab投与毎に抗ヒスタミン薬(上記2剤)の前投薬が実施され、アレルギー症状は認められなかった。②主治医にTS-1による涙道障害が考えられることを報告し、人工涙液点眼の開始の提案と眼科受診を依頼した。点眼は開始され、本患者の流涙症状について、眼科医師にも情報提供を行った。眼科受診後、現段階では外科的処置は必要ないと判断され、人工涙液点眼の継続指示となった。その後、流涙症状も軽快した。

●薬剤師からの質問

・どのような状況で介入となったのか?
(A:問い合わせ、呼び出しからの介入であった。)

・ベバシズマブの投与時間はどうなったのか?
(A:おおよそ1時間かけての投与となった。)

・人工涙液は何が選択されていたのか?
(A:防腐剤フリーの医療用人工涙液は存在しないため、OTCからソフトサンティアなどを選択した。)

●医師からの質問

・普段、薬剤師はどのように介入しているのか?医師にどのようなタイミングで提案を行うか?
(A:診療科や時と場合によって大きく変わるが、外来での服薬指導やレジメン鑑査に伴い、医師に治療内容の提案などが行うことが多い。)

・がん患者指導管理料ハを算定する手順としては、どのように運用を行っているか。
(A:初回は全面的に薬剤管理指導を行い、レジメン鑑査などのタイミングで薬剤師の介入が必要と判断できる症例があれば、追加の指導を行うようにしている。)

症例②

●患者背景:胃神経内分泌がん患者、Endocrine cell carcinoma、多発リンパ節転移、肝転移、UGT1A1変異:-、PS:1、身長:160cm、体重:50kg、体表面積:1.5m2
●介入を要する問題点:①3コース目までは入院で実施し、4コース目より外来通院で施行した。4コース目開始前に患者よりDay1の2種類の抗がん剤を投与した後は嘔気で数日食事がほとんど摂取できなくなる(悪心:Grade2)と訴えがあった。②4コース目Day15に再度面談した際に、Day1から悪心は以前同様で辛かったと訴えがあった。
●介入内容・結果:①制吐薬として、Day1にホスアプレピタント150mgを投与し、Day2からデキサメタゾン(DEX)8mg/日の内服を3日間行っていた。しかし、ホスアプレピタントとDEXの相互作用の影響は2日目までとされており、Day3~4のDEX内服の16mg/日への増量を主治医に提案し、実施された。②4コース目Day15の面談の際にDEXを増量したが、Day1から数日間は以前同様に嘔気が強かったと訴えがあった。糖尿病の既往がないことを確認し、主治医にDEX内服に加えてオランザピン5mg内服(Day1より5日間)の追加を提案し、実施された。オランザピン追加後、Day8に経過を患者に確認した。悪心は軽減し、食事も前回より摂取できたと返答が得られた。血糖上昇も認めなかった。

●薬剤師からの質問

・嘔気について、ホスアプレピタント、デキサメタゾン、オランザピンについて記載しているが、D2ブロッカー等については記載がない。他に使用されていた制吐剤はあったか?
(A:メトクロプラミドも定期で服用していた。)

・CDDP+CPT-11 レジメン内でデフォルトで組まれている制吐剤は用量を含めてどうなっていたか?
(A:高度催吐リスクに応じた、パロノセトロン、デキサメタゾン9.9mg、ホスアプレピタントが設定されている。)

・もっと早期にオランザピンも追加できたのではなかったのか?
(A:まだまだオランザピンを制吐剤として使用する文化が広まっていなかったタイミングでもあり、最近ではどの診療科でも積極的に使用するようになってきた。)

●医師からの質問

・CDDP+CPT-11であれば、まず患者に何を説明するか?特に注意しなければならない副作用なども列挙するように。
(A:投与スケジュール、副作用について説明を行っている。代表的な副作用として腎障害、嘔気嘔吐、下痢、骨髄抑制、耳鳴り・難聴・吃逆等々が挙げられる。腎障害や下痢の観点からも2L程度の飲水を積極的に行うように指導している。骨髄抑制に対しては手指衛生、オーラルケアの重要性について説明している。嘔気が強ければ、食事は少量を数回に分けて接種することが望ましいことも伝えている。)

・CDDP+CPT-11における他に使用していた支持療法薬は何かあったか。
(A:下痢はあまりひどく出現しておらず、ロペラミドの頓用処方程度であった。下痢がひどければ半夏瀉心湯や炭酸水素ナトリウムなどの追加、提案なども行ったりすることがある。)

・CPT-11の禁忌項目を思いつく限りで列挙してみよ。
(A:骨髄抑制状態等の副作用が強くでている患者、胸水・腹水のある患者、消化管通過障害のある患者等・・・)

面接内容をごらん頂けましたでしょうか? 難しい!そこまで暗記してない!なんて内容も少しあったので焦ったりすることもあると思います。特にレジメン管理になってからは、細かな内容まで暗記する必要がなくなったのでなおさらですね。この他にも、副作用の発生機序や分類、院外薬局と病院で連携したい内容、今後、外来がん治療認定薬剤師としてどのような働きをしたいかなど、面接官によっては様々な質問が投げかけられるそうです。

面接試験対策

面接対策としては、色々と考えてしまうかもしれませんが、まずはプレゼンテーションの練習を簡単でもいいので行っておきましょう。また、そこで出てくる薬剤の作用機序、副作用とそれがが生じる作用機序、禁忌情報、相互作用、レジメンの制吐剤等の支持療法の内容等を確認しておきましょう。患者にどのような説明をするかなどは、普段の業務で行っていることをそのまま素直に話せば、問題なく返答できると思います。

まとめ

ざっと受けた感想ですが、一瞬で終わります。内心「これだけ?」といった感じでした(これだけのために東京まで来たのか・・・)。ですので、色々と適正使用ガイドなどを読み込んで対策などもしていきましたが、かなり取り越し苦労だったようなところもあったような気が・・・するような・・・しないような。とりあえず、伝えたいのは、就職活動での面接でも同じですが、緊張しすぎず、リラックスして、落ち着いて望みましょうおそらく、「圧迫面接」みたいなことには、まずならないと思いますので、自分のペースで臨んでくださいね。

2021年度以降の改訂(ここも必見!)

2021年度以降はコロナウイルス感染症が拡大した影響で外来がん治療認定薬剤師の新規申請試験の開催方法が変更され、面接試験はZoomを利用したオンライン面接に変更となりました。これも今まで、筆記試験同様、面接試験も東京の試験会場まで受験しに行く必要がありましたが、随分と交通費や時間を削減できますね!

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