薬剤師のがん治療に必要となる知識も深く、広くなりつつある現状があり、それに伴い、がん治療に関わる薬剤師の認定・専門資格の種類も年々増えてきています。
そのため、本ページでは2022年現在のがん治療に関わる薬剤師の認定・専門資格について、概要から取得・更新要件まで、まとめて解説を作成致しました。がん関連でどの資格を取得するか悩まれている方、興味のある方は是非、一読頂ければと思います。
がん治療に関わる薬剤師の認定・専門資格【一覧】
名称 | 運営団体 | 単位等 | 症例 | 更新頻度 |
がん専門薬剤師・がん指導薬剤師 | 日本医療薬学会 | 50単位 | 50症例 | 5年毎 |
地域薬学ケア専門薬剤師(がん) | 日本医療薬学会 | 50単位 | 70症例 | 5年毎 |
がん薬物療法認定薬剤師 | 日本病院薬剤師会 | 20単位 | 50症例 | 5年毎 |
がん薬物療法専門薬剤師 | 日本病院薬剤師会 | ー | ー | 5年毎 |
外来がん治療認定薬剤師 | 日本臨床腫瘍薬学会 | 60単位 | 10症例 | 3年毎 |
外来がん治療専門薬剤師 | 日本臨床腫瘍薬学会 | ー | ー | 3年毎 |
上記の表をご覧頂く通り、がん治療に関わる薬剤師の認定・専門資格は大きく6種類が認められています(緩和薬物療法認定薬剤師は除く)。運営団体、単位、症例、更新頻度等についてもまとめておりますので、確認してみて下さい。
がん専門薬剤師&がん指導薬剤師
薬剤師業界では、最も名の知れたがん治療関連の専門資格になります。「医療薬学会」が運営する専門資格であり、難易度も最も高いものとされています。その取得における特徴としては、他の資格と異なり、「医療法上、広告ができる専門性資格」ということでしょう。しかし、その取得にはがん専門薬剤師研修施設で5年間の研修を積み、かつ50症例の介入事例やその他の要件をクリアしなければならないため、なかなかハードルの高い資格と言えるでしょう。また、この「がん専門薬剤師」を育成するために必要な「がん指導薬剤師」についても取得要件があるため、記載を行っています。
以下は全て、【日本医療薬学会ホームページ がん専門薬剤師】より引用しております。詳しくは、学会のホームページをご覧下さい。
がん専門薬剤師 取得要件
認定期間:5年間
(1)日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた人格と見識を備えていること。
(2)薬剤師としての実務経験を5年以上有すること。
(3)申請時において、引き続き5年以上継続して医療薬学会会員であること。
(4)以下のいずれかの認定を受けていること。
「日本病院薬剤師会日病薬病院薬学認定薬剤師」
「日本薬剤師会生涯学習支援システム(JPALS)クリニカルラダー5以上」
(5)本学会が認定する「がん専門薬剤師研修施設」において、本学会の定めた研修ガイドラインに従って、がん薬物療法に関する5年以上の研修歴を有すること。
(6)別に定めるクレジットを5年で50単位以上取得していること。
(7)がん専門薬剤師集中教育講座に1回以上参加したこと。
(8)本学会の年会に1回以上参加したこと。
(9)自ら実施した5年のがん患者への薬学的介入を伴った症例報告50症例(3領域以上のがん種)を提出すること。
(10)以下の研究活動のうち、発表あるいは論文の条件のどちらか一方を満たすこと。
●学会発表:医療薬学に関する全国学会、国際学会あるいは別に定める地区大会での発表が2回以上あること。本学会が主催する年会において本人が筆頭発表者となった発表を含んでいること。
●論文:本人が筆頭著者である医療薬学に関する学術論文を1報以上有すること。学術論文は、国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に複数査読制による審査を経て掲載された医療薬学に関する学術論文あるいは症例報告であること(編集委員以外の複数の専門家による査読を経ていない論文や商業誌の掲載論文は、本条の対象外)。
(11)本学会が実施するがん専門薬剤師認定試験に合格すること。
がん専門薬剤師 更新要件
(1)申請時における認定期間中に継続して本学会の会員であること。
(2)申請時における認定期間中に、別に定めるクレジットを50単位以上取得していること。
(3)申請時における認定期間中に、がん専門薬剤師集中教育講座に1回以上参加したこと。
(4)申請時における認定期間中に、本学会の年会に1回以上参加したこと。
(5)申請時における認定期間中に、自ら実施した薬学的介入を伴ったがん患者の症例報告20症例を提出すること。
がん指導薬剤師 取得要件
認定期間:5年間
(1)「がん専門薬剤師」として5年以上医療現場で活動していること。
(2)別に定めるクレジットを5年で50単位以上取得していること。
(3)5年継続して本学会の会員であること。
(4)がん領域の学会の会員であること。
(5)複数査読制のある国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に掲載されたがん領域1報以上を含む学術論文が3報以上(うち、少なくとも1報は筆頭著者)あるいはがん領域の英文論文筆頭著者1報以上(症例報告を含む)(編集委員以外の複数の専門家による査読を経ていない論文や商業誌の掲載論文は、本条の対象外)。
(6)国際学会、全国学会あるいは別に定める地区大会におけるがん領域に関する学会発表3回以上(うち、少なくとも1回は筆頭発表者)あるいは国際学会筆頭発表者1回以上。
(7)「がん専門薬剤師」である期間に、がん専門薬剤師集中教育講座に1回以上参加したこと。
がん指導薬剤師 更新要件
(1)申請時における認定期間中に継続して本学会の会員であること。
(2)申請時における認定期間中に継続してがん領域の学会の会員であること。
(3)申請時における認定期間中に、別に定めるクレジットを50単位以上取得していること。
(4)申請時における認定期間中に、第6条で規定する施設あるいは地域・学会等において指導的役割を果たしてきたこと。
地域薬学ケア専門薬剤師(がん)
2020年1月、日本医療薬学会で「地域薬学ケア専門薬剤師」という制度が新たに設けられました。地域医療に必要となる広範な薬物療法に一定水準以上の実力を有し、現に地域医療・介護等の現場において活躍している薬局薬剤師に与えられる認定になっています。さらに、副領域(がん領域)については、さらに地域でのがん治療に対して深い知識と質の高い服薬指導を実施できる薬剤師として、「地域薬学ケア専門薬剤師(がん)」が設けられています。これは、2021(令和3) 年8月に医薬品医療機器等法に基づき創設された「専門医療機関連携薬局」認定制度の要件を備えた薬剤師の育成を目指した認定制度です。
「地域薬学ケア専門薬剤師(がん)」の認定を取得する場合、5年間に渡って、月に3~4回、病院での研修を受ける必要があり、取得までの道のりが長くかかります。研修期間などの関係で、2022年11月時点では「地域薬学ケア専門薬剤師(がん)」は全員が暫定(未確定)認定者の状態です。地域薬学ケア専門薬剤師(がん)の症例数は合計70症例と異常に多いのが特徴ですね・・・
以下は全て、【日本医療薬学会ホームページ 地域薬学ケア専門薬剤師】より引用しております。詳しくは、学会のホームページをご覧下さい。※地域薬学ケア指導薬剤師については、記載を省略しております。
地域薬学ケア専門薬剤師(がん) 取得要件
認定期間:5年間
(1)日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた人格と見識を備えていること。
(2)薬剤師としての実務経験を5年以上有すること。
(3)申請時において、引き続き5年以上継続して本学会会員であること。
(4)以下のいずれかの認定を受けていること。
「日本病院薬剤師会日病薬病院薬学認定薬剤師」
「日本薬剤師会生涯学習支援システム(JPALS)クリニカルラダー5以上」
(5)本学会が認定する「地域薬学ケア専門薬剤師研修施設」において、本学会の定めた研修ガイドライン(カンファレンスへの参加を含む)に従って、地域薬学ケアに関する5年以上の研修歴を有すること。
(6)別に定めるクレジットを5年で50単位以上取得していること。
(7)専門薬剤師認定取得のための薬物療法集中講義に1回以上参加したこと。
(8)本学会の年会に1回以上参加したこと。
(9)自ら実施した5年の薬学的管理を行った症例報告50症例(4領域以上の疾患)を提出すること。
(10)以下の研究活動のうち、発表あるいは論文の条件のどちらか一方を満たすこと。
●学会発表:医療薬学に関する全国学会、国際学会あるいは別に定める地区大会での発表が2回以上あること。本学会が主催する年会において本人が筆頭発表者となった発表を含んでいること。
●論文:本人が筆頭著者である医療薬学に関する学術論文を1報以上有すること。学術論文は、国際的あるいは全国的学会誌・学術雑誌に複数査読制による審査を経て掲載された医療薬学に関する学術論文あるいは症例報告であること(編集委員以外の複数の専門家による査読を経ていない論文や商業誌の掲載論文は、本条の対象外)。
(11)本学会が実施する専門薬剤師認定試験に合格すること。
追記(がん領域)における取得要件
(1)第4条の2(5)については、本学会が認定する「地域薬学ケア専門薬剤師研修施設」において、本学会の定めた副領域(がん)の研修ガイドライン(カンファレンスへの参加を含む) に従って、地域薬学ケアに関する5年以上の研修歴を有すること。
(2)第4条の2(7)に加えて、がん専門薬剤師集中教育講座に1回以上参加したこと。
(3)第4条の2(9)に加えて、悪性腫瘍領域における薬学管理指導の実績20症例を提出すること。
(4)第4条の2(10)に定める発表や論文のテーマはがんに関係したものを含むこと
地域薬学ケア専門薬剤師(がん) 更新要件
(1)申請時における認定期間中に継続して本学会の会員であること。
(2)申請時における認定期間中に、別に定めるクレジットを50単位以上取得していること。
(3)申請時における認定期間中に、専門薬剤師認定取得のための薬物療法集中講義に1回以上参加したこと。
(4)申請時における認定期間中に、本学会の年会に1回以上参加したこと。
(5)申請時における認定期間中に、自ら実施した薬学的管理を行った症例報告20症例を提出すること。
追記(がん領域)における更新要件
(1)第17条の(3)の要件に加えて、がん専門薬剤師集中教育講座に1回以上参加したこと。
(2)第17条の(5)の要件に加えて、副領域(がん)に該当する4症例を追加提出すること。
がん薬物療法認定薬剤師&がん薬物療法専門薬剤師
この「がん薬物療法認定薬剤師」も医療薬学会の「がん専門薬剤師」に次ぐ、がん領域における名の知られた認定・専門資格になります。「日本病院薬剤師会」が運営する専門資格であり、難易度も「がん専門薬剤師」同様に高いものとされています。がん医療に関する知識と技術を身に着け、医療チームの中で、薬物療法に関して医師や看護師に提案、患者さんによりよい医療を提供することができる薬剤師に認定される資格になっています。近年になり、質の高い「がん薬物療法認定薬剤師」を養成・育成するための資格として「がん薬物療法専門薬剤師」が新設されました。
以下は全て、【日本病院薬剤師会ホームページ がん薬物療法認定薬剤師・がん薬物療法専門薬剤師】より引用しております。詳しくは、学会のホームページをご覧下さい。
がん薬物療法認定薬剤師 取得要件
認定期間:5年間
(1)日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた見識を備えていること。
(2)薬剤師としての実務経験を3年以上有し、日本病院薬剤師会の会員であること。ただし、別に定める団体のいずれかの会員であればこれを満たす。
(3)別に定める学会のいずれかの会員であること。
(4)日病薬病院薬学認定薬剤師であること。ただし、日本医療薬学会の専門薬剤師制度により認定された専門薬剤師であればこれを満たす。
(5)申請時において、病院または診療所に勤務し、がん薬物療法に3年以上、かつ、申請時に引き続いて1年以上従事していること(所属長の証明が必要)。
(6)日本病院薬剤師会が認定する研修施設(以下「研修施設」という。)において日本病院薬剤師会が別に定める実施要綱・コアカリキュラムに基づく実技研修を履修していること、または、研修施設において3年以上、がん薬物療法に従事していること(所属長の証明が必要)。
(7)日本病院薬剤師会が認定するがん領域の講習会、及び別に定める学会が主催するが ん領域の講習会などを所定の単位(40時間、20単位以上)履修していること。 ただし、40時間のうち日本病院薬剤師会主催のがん専門薬剤師に関する講習会 12時間、6単位以上を取得すること。
(8)がん患者への薬剤管理指導の実績50症例以上(複数の癌種)を満たしていること。
(9)病院長あるいは施設長等の推薦があること。
(10)日本病院薬剤師会が行うがん薬物療法認定薬剤師認定試験に合格していること。
がん薬物療法認定薬剤師 更新要件
(1) 認定期間中継続して、日本病院薬剤師会の会員であること。ただし、別記1に定める団体のいずれかの会員であればこれを満たす。
(2)更新申請時において、日病薬病院薬学認定薬剤師であること。ただし、日本医療薬学会の専門薬剤師制度により認定された専門薬剤師であればこれを満たす。
(3) 更新申請時において、日本医療薬学会、日本薬学会、日本臨床薬理学会のいずれかの会員であり、かつ、日本癌学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会、日本緩和医療学会、日本緩和医療薬学会、日本臨床腫瘍薬学会のいずれかの会員であること。
(4) 認定期間中、施設内においてがん薬物療法に関する専門的業務に従事していたことを証明できること。
(5) 更新申請までの5年間に、別記2に定めるがん治療に関する講習単位50単位以上(特段の理由がない限り、毎年最低3単位以上)を取得すること。ただし、50単位のうち日本病院薬剤師会主催のがん専門薬剤師に関する講習会12単位以上を取得すること。
(6) 更新申請までの5年間に、がん患者への薬剤管理指導(入院・外来化学療法)の実績25症例以上を満たしていること。
(7) 更新申請までの5年間に、関連する国際学会、全国レベルの学会あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会においてがんに関する学会発表が1回以上(共同発表者でも可)、または複数査読制のある国際的あるいは全国的な学会誌・学術雑誌にがんに関する学術論文が1編以上(共同著者でも可)あること。
がん薬物療法専門薬剤師 取得要件
認定期間:5年間
(1) 申請時において、がん薬物療法認定薬剤師であり、かつ、日本医療薬学会、日本薬学会、日本臨床薬理学会、日本癌学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会、日本緩和医療学会、日本緩和医療薬学会、日本臨床腫瘍薬学会のいずれかの会員であること。
(2)日本医療薬学会、日本薬学会、日本臨床薬理学会、日本薬剤師会学術大会、上記がん領域の会、関連する国際学会、全国レベルの学会あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会において、がん領域に関する学会発表が2回以上(うち、少なくとも1回は発表者)、複数査読制のある国際的あるいは全国的な学会誌・学術雑誌にがん領域に関する学術論文が1編以上(うち、少なくとも1編は筆頭著者)の全てを満たしていること。
(3)病院長あるいは施設長等の推薦があること。
(4)日本病院薬剤師会が行うがん薬物療法専門薬剤師認定試験に合格していること。
がん薬物療法専門薬剤師 更新要件
(1) 認定期間中継続して、日本病院薬剤師会の会員であること。ただし、別記1に定める団体のいずれかの会員であればこれを満たす。
(2) 更新申請時において、日本医療薬学会、日本薬学会、日本臨床薬理学会のいずれかの会員であり、かつ、日本癌学会、日本癌治療学会、日本臨床腫瘍学会、日本緩和医療学会、日本緩和医療薬学会、日本臨床腫瘍薬学会のいずれかの会員であること。
(3) 認定期間中、施設内においてがん薬物療法に関する専門的業務に従事していたことを証明できること、および施設内・地域・学会等において指導的役割を果たしてきたことを証明できること。
(4) 更新申請までの5年間に、別記2に定めるがん治療に関する講習単位50単位以上(特段の理由がない限り、毎年最低3単位以上)を取得すること。ただし、50単位のうち日本病院薬剤師会主催のがん専門薬剤師に関する講習会12単位以上を取得すること。
(5) 更新申請までの5年間に、関連する国際学会、全国レベルの学会あるいは日本病院薬剤師会ブロック学術大会においてがんに関する学会発表が1回以上(共同発表者でも可)、または複数査読制のある国際的あるいは全国的な学会誌・学術雑誌にがんに関する学術論文が1編以上(共同著者でも可)あること。
外来がん治療認定薬剤師&外来がん治療専門薬剤師
外来がん治療【認定】薬剤師(APACC:エーパック)は、がん治療を安全に施行するための知識・技能を習得した薬剤師であり、がん専門医療機関および調剤薬局、その他の医療機関と連携、相互理解し合い、地域がん医療において、患者とその家族に対してトータルサポートを行うことを目的に認定された資格になります。。「日本臨床腫瘍薬学会」が運営する専門資格であり、外来化学療法でのみ事例での審査が行われるため、入院での介入事例が使用できない特徴があります。そのため、がん専門薬剤師やがん薬物療法認定薬剤師を取得済みの薬剤師であっても、事例審査で不合格になることもあり、同じがん領域の中でも難易度としては他のものとジャンルがちがう意味で難しいものとなっています。また、面接試験があるのも特徴的であり、取得までに様々な課題をクリアしなければなりません。しかし、他の認定と最も異なる部分は、「病院薬剤師でも薬局薬剤師でも取得可能」ということでしょう。取得後の活動としても、病院薬剤師と薬局薬剤師の間で関係を築きやすいというのも取得の大きなメリットになるでしょう。
外来がん治療【専門】薬剤師(BPACC:ビーパック)は、外来がん治療【認定】薬剤師(APACC:エーパック)認定制度の基本的な考え方をふまえつつ、地域薬学ケア専門薬剤師(がん)同様、2021(令和3) 年8月に医薬品医療機器等法に基づき創設された専門医療機関連携薬局認定制度の要件を備えた薬剤師の育成を目指した認定制度です。
以下は全て、【日本臨床腫瘍薬学会ホームページ 外来がん治療認定薬剤師・外来がん治療専門薬剤師】より引用しております。詳しくは、学会のホームページをご覧下さい。
外来がん治療認定薬剤師 取得要件
認定期間:3年間
1.1 日本国の薬剤師免許を有し、薬剤師として優れた人格と見識を備えていること。
1.2 薬剤師としての実務の経験を3年以上有すること。
1.3 本法人の正会員であって、申請の時点で会費が未納でないこと。
1.4 薬剤師認定制度認証機構により認証された生涯研修認定制度による認定薬剤師(日本薬剤師研修センター研修認定薬剤師/日本病院薬剤師会 日病薬病院薬学認定薬剤師/日本薬剤師会 JPALSクリニカルラダーレベル5認定薬剤師をはじめとする認証番号にGまたはPのついた認定薬剤師制度)、日本医療薬学会の専門薬剤師制度により認定された専門薬剤師、のいずれかの認定を取得していること。
1.5 本法人が認定するがん領域の講習または研修で60単位以上を履修していること。
1.6 外来のがん患者の薬学的介入実績の要約(事例)を10例提出すること。
1.7 所属施設長の同意があること。
1.8 上記1.1~1.7をすべて満たし、申請手続き上の不備・不足がなかった者は、本法人が実施する外来がん治療認定薬剤師認定試験の筆記試験を受験できる。
1.9 事例審査および筆記試験の合格者は面接試験の受験資格を得る。
1.10 認定試験すべてに合格したものは認定の登録申請をすることができる。
外来がん治療認定薬剤師 更新要件
(1)認定期間中継続して日本臨床腫瘍薬学会の正会員であること。
(2)認定期間内に、外来がん治療認定薬剤師および外来がん治療専門薬剤師の更新要件を満たす講習会の単位を60単位以上取得すること。
(3)認定期間内に、日本臨床腫瘍薬学会学術大会に1回以上参加していること。
(4)認定期間内に、日本臨床腫瘍薬学会が主催する次の講習会のいずれかに1回以上参加していること。
・Essential Seminar
・薬学介入と事例報告のためのWEB研修会
・症例報告のためのワークショップ
・Essential Seminar Neo※
※Essential Seminar Neoについては各セミナーにおいて、それぞれの全講座を受講した場合に要件を満たします。一部受講していない講座がある場合は「その他の単位」として組み込まれます。
(5)日本臨床腫瘍薬学会が主催するインターネット更新試験システム(IBT)による試験(更新申請後、受験可能となる)に合格していること。
※更新申請時において、(2)、(3)または(4)を満たしていない場合でも、認定期間内(認定期間終了年の2023年3月31日まで)に追加して講習会を受講して、全ての更新要件を満たす見込みがあれば、IBTを受験することができる。認定期間満了時において更新要件を全て満たしていることが確認できれば、更新が認められる。
(例) 2023年3月31日に認定期間が終了する方は、2023年3月開催予定の学術大会(JASPO 2023 in 名古屋)までが、対象に含められる。
外来がん治療専門薬剤師 取得要件
認定期間:3年間
1.1 病院、診療所または薬局における薬剤師としての実務の経験を5年以上有すること。
1.2 「外来がん治療認定薬剤師(APACC)」認定試験を受験し合格していること。
1.3 日本臨床腫瘍薬学会が行うがん診療病院連携研修を修了しているか、修了とみなす認証を受けていること。※注2)
1.4 申請の時点で会費が未納でないこと。
※注2) 当会が実施する「がん診療病院連携研修」を受けていない場合でも、ご自身の病院での勤務歴により、「がん診療病院連携研修を修了したと同等とみなす」場合があります。研修修了とみなす取り扱いを受けようとする者は、勤務歴に関しての申請を別途行い、事前に認証を受けてください。詳細は以下のリンクよりご確認頂きますようお願い致します。
URL:https://jaspo-oncology.org/cooperat/
外来がん治療専門薬剤師 更新要件
外来がん治療認定薬剤師の更新要件と同様となっています。
外来がん治療認定・専門薬剤師に興味のある方、目指したい方へ
下記のページより、外来がん治療認定薬剤師の取得のためのコンテンツを作成しております。ご興味がございました、ぜひご一読頂ければと思います。