ビソノテープについて
ビソノテープは、経口ができない様々な状況において注射以外の投与経路で投与可能な経皮吸収型β1遮断薬となっており、現在では臨床で広く使用されています。その中では、ビソプロロール錠の内服から貼付剤に切り替えとなる場合、オノアクト®(ランジオロール)等の注射剤から貼付剤に切り替えとなる場合などがあります。その際に、等力価なβ遮断作用を目的にビソノテープを半分(1/2)のみ使用するケースも多く見られます。
(補足:大よその錠剤とテープ剤の換算の目安:ビソプロロール錠2.5mg = ビソノテープ4mg)
ビソノテープの半貼付について
ビソノテープを半貼付(半面のみ貼付)した場合、皮膚に接した半面のテープの有効成分(ビソプロロール)が図1のように、接着面から皮膚に吸収され、粘着面中の濃度が低下するのに伴い、皮膚に接していない側の半面から有効成分が皮膚に接した側の半面に移行(流動)する可能性が考えられるため、最終的に半量よりも多く吸収されるおそれがあります。
図1 ビソノテープを半貼付(半面のみ貼付)した場合の有効成分の予想される動き
従い、半分(1/2)使用する際には、必ずハサミ等でビソノテープを半分に完全に切断して下さい。(図2)切断によりテープ粘着面内での有効成分の移行(流動)を防ぐことができます。
図 2 ビソノテープの半量使用における切断
ビソノテープの規格、その他の注意事項等について
備考:
・原則、貼付部位は胸部、上腕部又は背部のいずれかとする。
・大よその錠剤とテープ剤の換算の目安:ビソプロロール錠2.5mg = ビソノテープ4mg
・錠剤に比べ、血中濃度の立ち上がりが緩やかなため、安全性が高く、血中濃度も安定する考えられる。(図3参照)
図3 ビソノテープ、メインテート錠(ビソプロロール錠)を単回投与した場合の血中濃度推移
参考資料:
アステラス製薬 医薬品情報 提供資料、各薬剤添付文書、インタビューフォーム
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