抗菌化学療法認定薬剤師の取得を目指す上で重要と言っても過言ではない介入症例(15例)について、記載を行っていきます。実際の提出症例も公開していますので、ぜひ最後までご覧下さい。
合格率
2021年度には205名が受験し、152名が合格しています。つまり、合格率:約74%(152/205名)ということになります。症例提示については合否結果通知前に審査員から修正依頼もあり、筆記試験も点数調整があるため、合格率はそこまで低くはないでしょう。
筆記試験
筆記試験については下記のページをご覧下さい。
介入事例の体裁
上段
基礎疾患、病態、体重・年齢などの患者背景、投与方法、用法用量や腎機能の詳細、相互作用、どのように関与したかを具体的に400字程度にまとめ、抗菌化学療法に関わる薬剤師としての介入内容が盛り込まれた症例を提出しましょう(介入した内容の箇所に必ずアンダーラインを施すこと)。なお、記載内容が乏しいもの、測定結果のみで介入状況が不明なもの、用法用量治療期間の記載がないもの、診断・薬剤選択の根拠や理由や変更後の経過のわかりにくいものなどは書類審査で不合格となる場合がありますので記載には十分にご注意ください。
下段
上段とは別にその患者から何が学びとられたかの考察を400字程度にまとめましょう。記載は単なる感想文ではなく、介入された内容の根拠(適宜文献やガイドラインを引用するなど)をできるだけ示しましょう。
注意点
●TDMにおける介入についてTDMによる投与設計に関与したとする症例は3例までとし、その他12例は処方変更など感染症治療へ介入した症例を必要とします。ただし、記載内容にTDMが含まれていても主体は非TDM症例と読み取れるものは可とします。
●施設独自の対応について院内の委員会報告、治験、調剤時の疑義解釈などは症例に含まれません。
●菌名について菌名は論文作成と同様に学名、イタリック体で記載してください(要約・考察欄は初回はフルスペル、2回目以降は略記可。イタリック体表記・非イタリック体表記もご注意下さい)。
●感染症治療薬の名称について感染症治療薬の名称は日本化学療法学会の指定する略号を使用してください。商品名は不可とします。
●検査値について検査値の単位も記してください。
実際の合格事例
2例分ここまで、症例の選定から介入における注意点などまで、解説してきましたが、ここでおわってしまうと、それで?っとなってしまうので実際の具体例を出したいと思います。(この症例は合格者から提供されたものを一部改編して使用しています)
合格事例① 相互作用関連(MEPM/VPA)

合格事例② de-escalation 関連

合格事例③ ウイルス関連

さいごに
noteで実際に抗菌化学療法認定薬剤師の新規申請の合格者達が提出した介入症例の60例(15例×4名分)のサンプルを紹介しています。介入症例の提出は抗菌化学療法認定薬剤師を取得する上では最も重要な課題になります。実際の合格事例を見ているのと見ていないとの差だけでも、記載内容のレベルは大きく変わってきます。3500円(有料)で公開しておりますので、本気で認定の取得を目指す先生方は、ぜひご覧頂ければと思います。感染症に携わられている先生方、感染症・抗菌薬をこれから勉強しようと考えている先生方にも是非ご覧頂ければと思います。
▼介入症例のサンプルをご覧になりたい方は下記をクリック下さい。noteにジャンプします▼

コメント
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